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令和5年10月~令和6年9月に1週間以上有料劇場公開された劇映画等の長編(概ね 60分以上)作品のうち、京都が題材、舞台、撮影、ロケ地となるなど、京都に所縁のある 10作品から、京都映画賞会員の投票(投票期間:令和6年10月1日~令和6年12月26 日、投票総数905票)により、最も票数を獲得した、『碁盤斬り』が受賞されました。受賞作には、トロフィー及び副賞として賞金10万円を授与します。
『碁盤斬り』
(令和6年5月17日公開)
監督
白石和彌
主なキャスト
草彅剛 清原果耶 中川大志 斎藤工 小泉今日子 國村隼
あらすじ
浪人・柳田格之進は、冤罪事件の真相を知らされ、娘・お絹とともに、復讐を決意する。父娘の絆と武士の誇りをかけた闘いに迫る。
映画等の映像制作に関わる優秀なスタッフ及び京都の映画文化、映画産業の振興に顕著な御功績のある方で、京都に所縁のある方のうち、京都映画賞実行委員会参画団体から推薦された候補者を審査委員会において選考し、3名の方が受賞者となりました。受賞者には、トロフィー及び副賞として賞金10万円を第3回京都映画賞表彰式において授与します。
井上 充
(いのうえ みつる)
[小道具・持道具] 54歳
平成元年、有限会社創美に入社、翌年テレビ時代劇「照姫七変化」(舛田利雄監督)で現場デビュー。同年公開された、劇場映画「激動の1750日」(中島貞夫監督)に参加、以降、東映京都撮影所を中心に時代物や現代物を問わず、映画・テレビドラマの装身具や作品のキーアイテムの小道具の調達、操作や製作を手掛ける。
近年は、「せかいのおきく」(阪本順治監督)、「散り椿」(木村大作監督)、「多十郎殉愛記」(中島貞夫監督)、「海難1890」(田中光敏監督)、「身代わり忠臣蔵」(河合勇人監督)などがある。
当時の生活等への造詣が深く丁寧な仕事ぶりは、多くの俳優、監督、スタッフから全幅の信頼を寄せられている。良い映画もたった一つの小道具で事壊しになる事もある、との思いで今なお時代考証の勉強を怠らないその姿勢が、良い作品づくりへと繋がっている、まさに縁の下の力持ちである。
安田 淳一
(やすだ じゅんいち)
[監督・編集他] 58歳
平成26年、宣伝配給を行う未来映画社を設立、「拳銃と目玉焼」で映画監督デビュー。
平成29年、米作りを取り巻く問題点にも触れた2作目「ごはん」は、38カ月続くロングヒット作となった。
令和5年からは、家業である米農家と映画監督の兼業の生活をしている。令和6年、シネマ・ロサでの単館上映から始まった新作「侍タイムスリッパー」は、全国348館以上で上映される異例の大ヒットを記録。同作品は、安田氏が、脚本、原作など1人11役を務めたオリジナル作品で、日本中に時代劇ブームを再来させた。
シナリオの面白さが、東映京都撮影所からの特別協力へと繋がり、その後大手配給会社の協力のもと、非・時代劇世代にも刺さる異例の大ヒット作品を生んだ。
山下 智彦
(やました ともひこ)
[監督] 60歳
昭和62年、映像京都株式会社に入社、助監督として父・山下耕作監督始め、斎藤光正・井上 昭・三村晴彦・大島渚・五社英雄監督等に師事する。平成12年、「盤嶽の一生」で監督デビュー。以降、テレビ時代劇を中心に活躍。「剣客商売」シリーズや「鬼平犯科帳」等、長く愛される作品を監督。
映像京都解散後は、株式会社京都組を設立し、引き続き多数のテレビ作品、とりわけ時代劇作品を監督している。今年度は、第3回京都映画賞作品賞ノミネート作品「鬼平犯科帳 血闘」も監督した。
映像京都が作り上げた、高い技術力、美術力、妥協を許さない作品づくりの意思を受け継ぎ、次世代へ繋げていくとの強い志のもと、時代劇を撮り続けており、京都で最も時代劇を撮影している監督の一人である。
※五十音順、敬称略。年齢は受賞日(令和7年2月23日)時点
同氏がプロデューサー等を務め、本市に関わりの深い時代劇スタッフの起用等、「本物の時代劇」を追求した連続ドラマ「SHOGUN 将軍」が、第73回エミー賞で史上最多18部門を、ゴールデングローブ賞では最多4部門を受賞されました。
また、エミー賞の受賞式では、時代劇を継承されてきた方々への謝意と併せ、「映画のまち京都」の高い技術力や魅力を全世界に発信いただきました。
同氏の御活躍は、「京都が培ってきた映画文化の継承と更なる振興を図るとともに、京都での更なる映画製作につなげる」ことを目的とする京都映画賞の趣旨をまさに体現するものであり、京都映画賞実行委員長(京都市長 松井孝治)より感謝状を贈呈いたします。
真田 広之
(さなだ ひろゆき)
5歳で子役デビュー。「柳生一族の陰謀」(1978)で俳優業を本格化させ、「里見八犬伝」(1983)、「麻雀放浪記」(1984)など数多くのTVドラマ、映画に出演。アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた「たそがれ清兵衛」(2002)を経て、「ラスト サムライ」(2003)で海外作品へ。以降、「PROMISE プロミス 」(2005)、「上海の伯爵夫人」(2006)に続き、「ラッシュアワー3」(2007) 、「サンシャイン2057」(2007)、「最終目的地」(2012)、「ウルヴァリン」(2013)、「47 RONIN」(2013)、「レイルウェイ 運命の旅路」(2014)、「Mr.ホームズ 名探偵最後の事件」(2016)、「LIFE」(2017)、「MINAMATA」(2021)「ブレット・トレイン」(2022)「ジョン・ウィック4」(2023)などに出演。
令和6年主演、プロデューサーを努めたドラマ「SHOGUN 将軍」は、第73回エミー賞で日本人初の主演男優賞を含む史上最多18部門を受賞、ゴールデングローブ賞でも日本人初の主演男優賞を含む最多4部門を受賞。